今週の講師メッセージ new

<2018年11月第2週>
早宮校 室長 中岡 秀彰

 
遠くて近い昭和
 
「降る雪や明治は遠くなりにけり」
俳人・中村草田男(1901~83)の詠んだ俳句だが、考えてみれば平成もあと一年足らずで終焉の日を迎え、昭和生まれにはある種感慨深い。
GWが明けてからの季節外れの冷雨が、昭和の頃には想像だにしなかったここ数年の異常気象を思わせ、さしずめ
「降る雨や昭和も遠くなりにけり」
といったところだが、わが教室の中学生、なぜか話題の端々に昭和の匂いがプンプン香ってくるのだ。
中3生のある女子は松田聖子の大ファン。中1のある生徒は教室でジャッキー・チェンやブルース・リーのアクションに興じ、またある生徒はゴダイゴの「モンキーマジック」や「銀河鉄道999」を口ずさんでいる。筆者の少年時代直球ど真ん中の話題で教室が盛り上がる。
なぜ、こんな現象が…?心あたりがないわけではない。今年、わが子が中学に入学した。つまり、教室に通ってくる中学生の保護者と同世代になったということだ。同じ時代の熱狂やムーブメントを保護者たちと共有している。
親の立場でみれば、自分が興じてきた趣味や感動をわが子と分かちあいたいという気持ちが痛いほどよくわかる。また子どもの視線でみれば、お父さんやお母さんが少年や少女にもどったかのように目を輝かせながら語るジャッキー・チェンやゴダイゴ、松田聖子にただならぬ魅力や興味を感じるのであろう。動画共有サイトの普及で、ありし日のなつかしい映像を手に取るように閲覧できるようになったことも大きいのかもしれない。
中学生に漂う昭和の香りに、親子関係の良好さを嗅ぎ取ることができる。昭和の香りがする生徒がどんどん増えてほしい。
「時経(ふ)れど昭和は遠くならなくに」


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