「今週のことば」 2017年4月

<2017年4月第4週>
保谷校 室長 野澤 幸夫

「基本的なこと」

                       
 いつのこととは正確に言えないが、数年前だったように思う。いろいろな機会に『早寝早起き朝ごはん』ということが言われ、頻繁に取り上げられていたことを思い出した。この標語は、「子供の成長には、早寝早起き朝ごはんをはじめ、十分な睡眠、バランスのとれた食事、適切な運動など規則正しい生活習慣が大切だ。」また、「これらの基本的生活習慣の乱れが、学習意欲や体力、気力の低下の要因の一つになっている。」という趣旨の内容だったように思う。
 2020年の東京オリンピック開催が決まって以来、日本への関心が高まり、とりわけ今「和食」が世界で注目されている。ご存知のように訪日外国人の人数も年々増加し、目的はいろいろだろうが、そのなかの多くの方は和食を楽しみにやってくる。そればかりか今やアメリカ、ヨーロッパはもちろん中国や東南アジアにおいても和食レストランが相当数進出している。食事だから味に感動していることは言うまでもないが、さらに世界でも最長寿国の代表的な国家として知られて久しいことも、それを後押ししているようだ。
さて、この「和食」だが、含まれるミネラルについての観点からも注目を浴びている。ミネラルには、神経伝達物質やホルモンなどを作る酵素を働かせる極めて重要な役割があるそうだ。ある方のたとえを引用すれば、「オーケストラの指揮者」や「野球やサッカーの監督」の役割に似ているとのことだ。食事を和食中心に変えてから「イライラしていた子供が落ち着いてきた。すぐキレていた子供がキレなくなった。」「成績が上がった。集中力が続くようになった。落ち着いて受験でき合格できた。」という話がたくさんあるそうだ。ファーストフードに代表される現代食、これも世界に冠たるコンビニ弁当だが、これらのものには製造過程上、このミネラルが不足していることが多いらしい。最近言われるファーストフードからスローフードへという流れも頷ける。
 なにか勉強にも当てはまるような気がする。手間を惜しんではやはりいけないということだろう。もちろん効率的な学習を追求し、工夫していく必要は大いにある。『読み書きそろばん』と言われる近世末期以降の初等教育の基本的内容の習得を振り返ってみれば、よくわかる。風呂に入りながら両親や祖父母と練習した掛け算九九は、その代表だ。何回も何回もいやというほど練習し身につけてきた。そして、このようにして苦労し、長い時間をかけて覚えたものは、ありがたいことに永く記憶にとどまる。努力をした者へのご褒美なのだろう。『努力は無限大。』と言われる。誰にも平等に与えられている。やるかやらないかは、己自身だ。未来を見つめ、揺るぎない実力をたゆまない努力で勝ち取っていきたいものだ。




<2017年4月第3週>
エース・ワン石神井公園校 室長代理 田中 浩介


「変化する世の中と教育」
 
 世の中が騒がしくなってきた。北朝鮮の核ミサイル、韓国の不測の大統領の選挙、アメリカのトランプ新大統領の言動、中国、ロシアの動き、日本は関係ないと言っていられないのではないか。具体的にどう関係してどう大変になるのか、ならないのか。戦争を放棄して70年以上もたったからか、すぐとなりで緊迫状況になっていても、まるで対岸の火事といった具合だ。が、なにやら今度の火事は大きくて、風に吹かれて火の粉がちょっとこちらに舞ってくるような気も。
 話し変わって、科学技術の進歩はすさまじいものである。IT化という言葉もすでに時代遅れの観。ケイタイが世に出てきたのに驚いていたのはもう昔のことになってしまった。今はスマホ、タブレット、そしてもう次へ向かっている。自動車の自動運転も、人工知能の発達も、ロボットが普通の生活圏に現れだし、労働も半分をロボットがやってくれるという日も遠くないと言われている。かつて夢に見た未来のSFの社会が現実になろうとしている。
 子供たちの教育も、その形はだいぶ変わってきた。白墨の黒板からホワイトボード、そして今や電子黒板、生徒も1人が1台タブレット。教える内容も大きく変わり、グローバル化にアクティブラーニング。大学の入試改革が始動しはじめ、特に英語に関しては、4技能が習得できていないと大学もそして就職もままならなくなる。小学生からの英語教育や小学生からのプログラミング教育も決定されている。教える方が目を回しているのは私だけだろうか。
 子供にその変化に対応できるように指導し、そしてその筋でいい成績を収めさせ、世の中が欲する子供を輩出していくのが学校や塾の役割か。そうだというのが現実かもしれない。が、理想がないままに技術面が急速に発達し、変化が自分より先に進んでいっているような気がする。そこに真の理想が描けていなければ魅力がない。魅力がないだけで終わればまだいいが、科学技術の進歩、変化だけでは、最初に書いたような現実世界の危機は一向に解決できず、飲み込まれてしまうだけのような気がする。教える子供たちに真に幸せになってほしいので、その危機を凌駕し希望の持てる理想を早く見つけ、子供たちに伝えて行きたいとあせる私である。



「今週のことば」 2017年3月
 
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